時間にとらわれないで眠る

8時間眠らなくてもよし

一日に何時間眠ればいいのか?自分の睡眠時間は足りているのか?そんなふうに気にしている人もいるかと思います。睡眠に対する考え方には人によってもちろん違いがあり、睡眠は生きていく上で一番大切なものと考えている人もいれば、眠ることで時間がけずられるのはもったいないと考える人もいるでしょう。これは価値観の問題であって、どちらが正しいのか、間違いなのかとは言い切れません。

一般的に8時間くらいの睡眠時間が必要という固定観念もあるようですが、それは誰にでも当てはまるものではないのです。成長ざかりの子供はしっかり眠ることが大事ですが、大人の場合は生活スタイルがあるので、自分に必要な睡眠時間を経験的に割り出していくのがいいかもしれません。

睡眠不足だという思いがさらに眠りを妨げる

寝つきが悪い、よく眠れない、朝の寝起きがだるい・・・など、ストレス社会といわれる現代に生きる人は、多かれ少なかれ不眠感をもっているかもしれません。確かに現代社会はストレス因子が多く、睡眠にとって良い環境とはいえませんが、問題はそれだけではありません。ある程度の時間眠っているにもかかわらず、自分が睡眠不足だと思い込んでいる人が増えているようです。

例えば、心配ごとがあって2~3日眠れなかったとして、眠りたいのに眠れない、早く寝ないと明日に響く、こういったことばかりを必要以上に気にしてしまい、かえって熟睡できなくなっています。このように睡眠に満足していないこと自体が眠りの妨げとなっているのです。

眠り過ぎで疲れる

睡眠が不足し過ぎると頭がぼーっとして仕事や勉強がはかどりませんが、かといって、眠れば眠るほど頭がスッキリするのかというと、そうでもありません。睡眠不足がいろいろな悪影響を及ぼすことはよく知られていますが、睡眠のとり過ぎもあまり良くないのです。

一般的には、働きざかりの人の場合、8時間以上眠るとかえって疲れが出るといわれています。これは、いわゆる寝疲れというもので、だらだら眠っていることで目覚めの仕組みがうまく働かなくなります。ロングスリーパーといわれる人は浅い眠りを延長しているのであって、実際はどれだけ長く眠っても、深い睡眠の量はそれほど変わりがないのです。ですから、例えば毎日10時間眠っていれば不眠感が解消されるのでは、というふうに思うのは正しくはありません。