胎児のような姿勢で眠るのは心が不安な証拠

ふとんに入ってもなかなか眠れない時には、姿勢をいろいろ変えてみると思います。不安がつのったりストレスがかかってくると、普段の姿勢では眠りにつけないので、姿勢を変えてなんとか眠ろうとするのです。

これは、不安やストレスを静めようとしていることからの行動で、落ち着いた姿勢を探し、安心感を求めているということです。

眠る時の姿勢は、個人個人の性格だったり生活様式と関係が深いといわれています。

アメリカのある精神科医が睡眠の姿勢を精神分析学的に分けたところ、仰向け型、うつぶせ型、横向き型、胎児型の4つの型に分けられました。このうち、胎児型というのは、体を横向きにして丸め、ひざを曲げてひざとあごをくっつけるようにして眠る姿勢のことを指します。顔も体もまわりの何かから守るような、隠すような眠りかたです。

こういった姿勢で眠る人は、生活の困難などを避け、自分を守ろうとする気持ちが強いようです。

仕事も遊びも恋愛もうまくいっているときには横向きで眠っている人が、何かトラブルが発生したりすると、それまでの姿勢ではなく胎児型でなければ眠れなくなるといいます。このように、人は不安やストレスを抱えると、胎児型で眠ろうとする習性があります。

たとえば、いつもは仰向けで眠っている人でも、腰や背中が痛いようなときには姿勢を変えて眠る必要があり、普段とは違うスタイルで眠ることになります。しかし、たいていの人は、落ち着いて眠れる姿勢、しっくりくる好きな姿勢で眠るのであって、それを変えるのは難しいのです。