寝室の環境を整えるのが大切
眠れない、というのにはいろいろな理由があると思いますが、もしかしたら寝室の環境が問題となっているかもしれません。寝室の環境づくりは、例えば、壁に好きな絵を飾る、好きな香りを漂わせる、間接照明で光を上手に使う、というように寝室を自分だけの特別な空間にできれば一番よいです。それだけで気持ちが豊かになって、快適に眠れるような気がします。自分ひとりだけの寝室が持てない場合でも、パートナーと共同して楽しい空間を作りたいものです。
理想のベッドで眠る
寝室を考えるうえで、やはりベッド選びは重要です。体にとっては、頭部と胸と腰の3点を支えてくれるベッドが理想的だといわれています。しかし、マットレスが硬すぎるものだと一晩中刺激が体に伝わって眠れないし、反対に柔らかすぎるものでは体が沈んでしまって寝返りが打ちにくく、疲れます。フカフカのベッドだと、特に腰痛持ちの人にはよくありません。水を用いたウォーターベッドの場合には、一般的なスプリングベッドと違って体にかかる圧力がずっと一定で、体のどこか一部だけに大きな圧力が加わることはありません。温度の変動が緩やかで、夏は涼しく、冬はあたたかいという特徴があります。
ただ機能的であればいいかというとそれだけではなく、寝室は特に雰囲気が大事です。好きになれないベッドにイヤイヤ寝るのでは、穏やかな眠りは得られないでしょう。機能的にも雰囲気的にも自分に合うベッドを見つけたら、次に、それを寝室のどこに置くかを考えましょう。
快適な温度と湿度
快適だと思う寝室の温度と寝床の中の温度は異なります。寝床の中では、温度だけでなく、湿度もとても重要になります。体に異常はないのに最近眠りが浅い、という人や、足が寒かったり暑かったりして夜中に目が覚める、という人は、寝床の中の温度や湿度をチェックしてみましょう。
ふとんの中の温度が足の皮膚温より高ければ、熱が体のほうへ移動して、睡眠のためには障害となります。反対に、ふとんの中の温度が足の皮膚温よりも低ければ、熱は体から外に放出されるので、眠りにつきやすくなります。人間の皮膚の温度は34~35度ですから、寝床の中の快適な温度はだいたい33度前後だといわれています。
また、ふとんの中の快適な湿度については、だいたい50パーセントぐらいが目安だといわれています。よく、人は眠っている間にコップ1杯分の汗をかくといわれますが、そのように200~300ミリリットルほどの汗をかきます。そして、そのまま寝床の中に溜まってしまうと湿気が多くなりすぎて不快になりますから、寝具を上手に使って調節するのです。