シニア世代のための快眠

シニア世代の多くは、最期まで健康で苦しまず「ぽっくり逝く」ことが理想です。「質のよい睡眠」は、健康寿命を延ばす究極の健康法であり欠かせません。今日から早速「眠り方」を変えて、健康体を維持できるようにしましょう。

巷では、健康を保つために「血液をキレイにしましょう」「血行をよくしましょう」といったこと血液に関することが声高に叫ばれています。これを真に受けて、運動などをして血液の流れをよくしようと努力している方もいるかもしれません。

しかし、これは大きな誤解です。激しい運動をして血液の流れを速くしても、健康にはなれません。むしろ体をこわすことになります。体への害になるケースもあります。こうした誤解が生じているのは、「血流」の定義があいまいだからです。世間で言うところの「血流」は、「大動脈の血流」も「毛細血管の血流」も同じものとして捉えており、ここから誤解が生じています。

健康の秘訣は、毛細血管の血流をよくすることです。たしかに心拍数を上げるような激しい運動をすれば、大動脈だけでなく、毛細血管の血流も速くなります。しかし、毛細血管の血流量を上げすぎることは逆効果なのです。
もし心拍数を上げて血流をよくすることで健康になれるのであれば、過度なストレスも健康によいことになってしまいます。

たとえば、会社などで上司に叱られてストレスを感じ、交感神経が優位になって心臓がバクバクいう状態になれば、血流は速くなります。しかし、これはどう考えても、健康には悪影響です。

ジェイムズ・F・フィックスというアメリカ人は、「ジョギング健康法」の生みの親として知られています。体重100キロを超す肥満で苦しんでいたフィックスは、毎朝15キロのランニングを続けた結果、30キロの減量に成功しました。その体験をつづった「奇蹟のランニング」という本は大ベストセラーとなり、ジョギングブームを巻き起こしたほどです。

ところがフィックスが52歳のとき、日課としていたジョギング中に心筋梗塞を起こして、突然死してしまったのです。ジョギングは体調によっては心臓に負担をかけることになり、危険な場合があるということを、彼は自分の命と引き換えに教えてくれたのです。

ほ乳類の心拍数は、一生涯で23億回程度と言われています。つまり、23億回に達する頃が寿命だというわけです。激しい運動をするのは、寿命を縮めることにもなりかねません。
ただし、すべての運動がダメというわけではありません。

静脈に溜まった血液を心臓に戻す骨格筋を鍛える運動や、ウォーキングなどの軽く負担をかける運動は、毛細血管の血流循環を改善してくれます。あくまでも「程度」が重要なのです。軽く負担をかける運動は、静脈に溜まっている血液を押し出して、心拍数を上げることで循環血液量(1分間に流れる血液の量)が増えます。それによって全身の毛細血管の血流量も増えるので、健康になるのです。

しかし激しい運動になると、血液の循環が変わってしまいます。運動するために必要な骨格筋肉への血液供給が最優先になり、骨格筋肉血管の血流量は大幅に増加する一方、その増加分をひねり出すために内臓への血流は減らされてしまいます。

また、心拍数の増加は、大動脈から毛細血管まで全血管の血流スピードを速めることになります。毛細血管の血流スピードが速くなりすぎると、毛細血管壁のすき聞から細胞間に満たされている細胞液に浸み出す暇もなく、また静脈へと回収されてしまいます。
つまり、毛細血管に血液がどんどん流れてきたとしても、肝心な栄養分を細胞へ渡すことなく通り過ぎてしまうことになるのです(これは血液がサラサラになる薬を服用しても同様のことが言えます)。

このようにひと口に運動と言っても、軽い負担の運動と、激しい負荷の運動では健康という観点からは意味がまったく異なるのです。究極の健康法は、「心臓に負担をかけず、毛細血管の血涜を促進させること」になります。

早朝に、ジョギングなどの運動をしている人は多いのではないでしょうか。しかし、朝の運動はおすすめしません。運動をするなら、絶対に夕方がおすすめです。手足の皮膚にある毛細血管は、体温調整の役割を担っています。体の中心部の体温が低い朝は、皮膚からの熟の消失を防いで体温を維持するために、毛細血管への血流が悪くなります。

また朝は自律神経がまだ不安定なので、心筋梗塞を起こす確率がかなり高くなります。特に冬場は、急激な血圧上昇や血管収縮によって、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。心臓の専門家は「早朝のジョギングは自殺行為」とまで言っているほどです。

シニア世代の多くは、勤勉でまじめでストイックにまっすぐに行動を起こす人が多く、間違った認識ではこうした行動が命とりになるケースもあるということです。