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もっと快適にもっと心地よく眠るための情報。 快眠のコツ を知って、眠りを極める。 睡眠に関するちょっとした情報、コラム。 あくびはなぜ出るの? など。

胎児のような姿勢で眠るのは心が不安な証拠

ふとんに入ってもなかなか眠れない時には、姿勢をいろいろ変えてみると思います。不安がつのったりストレスがかかってくると、普段の姿勢では眠りにつけないので、姿勢を変えてなんとか眠ろうとするのです。

これは、不安やストレスを静めようとしていることからの行動で、落ち着いた姿勢を探し、安心感を求めているということです。

眠る時の姿勢は、個人個人の性格だったり生活様式と関係が深いといわれています。

アメリカのある精神科医が睡眠の姿勢を精神分析学的に分けたところ、仰向け型、うつぶせ型、横向き型、胎児型の4つの型に分けられました。このうち、胎児型というのは、体を横向きにして丸め、ひざを曲げてひざとあごをくっつけるようにして眠る姿勢のことを指します。顔も体もまわりの何かから守るような、隠すような眠りかたです。

こういった姿勢で眠る人は、生活の困難などを避け、自分を守ろうとする気持ちが強いようです。

仕事も遊びも恋愛もうまくいっているときには横向きで眠っている人が、何かトラブルが発生したりすると、それまでの姿勢ではなく胎児型でなければ眠れなくなるといいます。このように、人は不安やストレスを抱えると、胎児型で眠ろうとする習性があります。

たとえば、いつもは仰向けで眠っている人でも、腰や背中が痛いようなときには姿勢を変えて眠る必要があり、普段とは違うスタイルで眠ることになります。しかし、たいていの人は、落ち着いて眠れる姿勢、しっくりくる好きな姿勢で眠るのであって、それを変えるのは難しいのです。

あくびはなぜ出るの?

あくびが出るのは睡眠不足だから?

眠いとあくびが出ます。でも、あくびは眠いときだけ出るわけではなく、あくびが出たから睡眠不足だと、単純に考えることはできません。

前の日の夜はたっぷり眠って、睡眠不足なんてないはずのときにも、私たちはあくびをします。例えば、つまらない講演を聞いているとき、お決まりの話をするだけの退屈な会議に出ているとき、また、入学式や卒業式、結婚式などで長いスピーチが続いたりしても、あくびをしてしまうことがあります。そんな経験をしたことがある人はたくさんいるでしょう。

こういったことから、あくびがでるのは単に睡眠不足であることのサインというより、脳の活動レベルが下がってきたサインだと考えられます。

興味のない話、おもしろくない話や、同じようなことの繰り返しばかりの話を聞き退屈だと感じると、私たちの脳の働きは鈍くなります。

あくびは、大きく口を開けて息を吸い込み、それから吐き出しますが、このように口を大きく開けるときに顎の筋肉が強く引っ張られて、この感覚が脳に情報として送られ、覚醒させるように働きかけているのです。そう、あくびは、脳を覚醒させるための手段なのです。同時に体や腕を大きく伸ばす動作もしますが、これにも同じ意味があるようです。

そのほかにあくびが出る理由として、脳に何らかの病気があることも考えられます。あまりにも頻繁にあくびが出るようなら、脳卒中などの前兆ということもありますので、気をつけましょう。

睡眠で得なのは男性より女性?

男性と女性で、脳に差があることはよく知られています。左脳・右脳の話でいうと、女性は男性に比べて左右の機能差が少なく、片寄りがそれほどなくて、つまりバランスが良いそうです。

脳卒中の後遺症などによって、言葉をうまく話すことができなくなる例はとてもたくさんありますが、この場合にも、男性より女性のほうがダメージが少なくて済むようです。

男性と女性の睡眠の違い

ところで、脳の機能の性差と同じように、睡眠にも性差があるのです。

一般的に、睡眠時間が短いとしても女性のほうが深い眠りを得られるといわれています。女性の眠りには、短い時間でも熟睡することで効率よく脳の疲労を回復するという特徴があるのです。

また、女性はホルモンバランスの変化によって睡眠の質も変化します。排卵期には睡眠の量が少なくなり、黄体ホルモンの分泌が活発な黄体期にはたくさん眠るようになります。

生理前になると眠くてたまらない、という女性も多いと思いますが、生理が始まる1週間前くらいから夜の眠りが浅くなって昼間うとうとしたりすることがあります。これも女性ホルモンの作用によるものなので、男性にも理解してもらいたいですね。

男性に圧倒的に多いのが、睡眠時無呼吸症です。簡単にいうと、眠っているときに呼吸が止まってしまう現象をいうのですが、患者は比較的女性のほうが少ないのです。

なぜ男性のほうが多いのかというと、男性の脂肪のつきかたが理由のひとつだと考えられています。男性の肥満では頸部(くび・のど)や上半身に脂肪がつきやすい特徴があるのです。ただし、女性でも、更年期に入り女性ホルモンが減少してくると、睡眠時無呼吸症のリスクが高まります。